4つの切妻の家

碧南市という街は、埋め立てされた工業地帯もあるが、住宅地も多いというイメ-ジである。敷地の周辺は乱立された分譲住宅もなく落ち着いた比較的古い住宅地の角地にある。

そんな落ち着いた街並みであるが、若年層の人々も多く、高齢者と若者と適度に混ざり合い人通りも多く街並みは明るい。

 角地に計画するため、落ち着いた街並みのサインになるような建物を作れないかと考えた。具体的に言えば、道案内をするときに、あの角にある、あの建物を通り越してここに行ってください・・・ みたいに・・・ 

ゾーニングとしては

  • 外部物置
  • 玄関と駐車場
  • リビングとダイニングと解放された洋室
  • 個室と浴室

 各それぞれをシンプルな四角で切妻として構成し、外部物置を除き、わたり廊下と物干しスぺ-スとで連続してつなげた。外壁を落ち着いたグレ-色とし、同じ屋根勾配である4つの切妻の妻面を北側道路に向け、シンボリックな外観としました。

東側には道路と線路と北側には道路であり、プライバシ-を意識して極力窓を設けず、プライべ-トな庭である南側に大きく開くようにしました。

玄関エントランスから入り渡り廊下を抜けると開けたリビングやダイニングという共用空間へと導かれます。そこからスキップされた1.5階の共用空間と解放された洋室と連続していく。また1階物干しスぺ-スを抜けると個室と脱衣浴室が存在する。

部屋の使い方としては
とっても子供が小さいときには解放された2階の洋室は4人一緒に寝る。
姉が小学校にあがったときには、解放された2階の洋室で親と妹と寝て、姉は個室で寝る。妹が小学校にあがったときには、姉妹同じ部屋で個室を使用する。
姉妹それぞれが各々の部屋が欲しくなったら、解放された洋室の奥の小部屋と個室を使用し、親は解放された洋室を使用する。
解放された場所で勉強したいという時期もあり、個室を親が使用し、解放された洋室は勉強スぺ-スとしてその奥の小部屋で姉妹が寝る。
個室を寝室や子供部屋を固定して使用するのではなく、様々な使い方にしてもらえるように考えた。  
 共用空間にある一段下がった和室と1.5階のスぺ-スであるが、双方の姉妹のお互いの友達が遊びに来た時にそれぞれが、親の目の届くスぺ-スで遊んだり、また昼寝したり、勉強したりといろいろな使い方をしてくれることを期待している。

全体的な意匠構成としては
一番大きな切り妻は 登梁で構成した荒々しい空間
玄関部分は 水平天井
物置は 合板空間
離れは 勾配天井と
4つ切り妻各戸 イメ-ジを分けて設計している。

 

用途一戸建ての住宅
竣工2020年12月
建築地碧南市
工事内容新築
構造規模木造2階建て
撮影渡辺亮太
その他