ゴジュウカラノスミカ

50代のご夫婦が住む家のリノベーションです。

奥様が肢体不自由者でバリアフリーを重要なテーマとして設計しました。

既存の家は熱田区の浸水が度々ある地域に建っているため、道路からすぐのところにある玄関の前には階段がありました。

車からの出入りを安全にすることと玄関の段差をできるだけ緩やかにしたいため、玄関の位置を既存の浴室の位置に変更して緩やかなスロープを付けました。

南側にある庭は全面ウッドデッキとして、外出が不自由な奥様ができるだけ外の空気を吸えるよう整備しました。既存の2階のバルコニーが日差しを遮っていましたが、床を取り除きアルミの骨組みを生かして透明アクリルの屋根をかけて、1階で洗濯物を干せるようにしました。既存の間取りは南北の風通しが悪く健康的な空間ではなかったため、押入れを取り除き風が通り回遊できる動線としました。

足の不自由な奥様が日常生活を負担なく過ごせるように、1階ですべての生活が済ませられるように変更しました。ベッドルームから直接トイレや浴室にエントリーでき、キッチンの家事動線と一直線で繋がるように計画しています。

バリアフリーというと壁に手すりを多用することが多いですが、ともすれば施設のようになってしまうため、ここでは飾り棚を手すりとして兼用できるように高さを設定しています。

ご夫婦で助け合いながら健康的な暮らしが続くよう心掛けてデザインしました。

用途専用住宅
竣工2007年
建築地名古屋市熱田区
工事内容新築
構造規模木造 2階建て
敷地面積
建築面積
延床面積
設計大住篤志
施工会社
撮影者エスエス名古屋
実績「すまいる愛知建築賞 リノベーション部門」 名古屋市長賞受賞